「仕事がぜんぜん終わらないよ〜泣」
今日はそんな悩みに回答します。
結論:「MECE」を使いこなしましょう
あなたの仕事が進まない理由は検討していたはずなのに、上司から指摘を受けてやり直しが発生することではないでしょうか?
そもそも仕事の本質は次のかけ算で構成されています。
仕事 = 検討 × 選択
・問題を解決できる選択肢をリストアップすること
・解決策の中から最適なものを選択すること
仕事のやり直しを防ぎ、高速で終わらせるためには「問題に対する解決策」をいかに不足することなく検討できるかが重要になります。
そして、「問題を解決できる選択肢をリストアップすること」を行うときに最も有効なのが「MECE」なのです。
MECEとは?
考えたいことに対して「モレなくダブりなく」要素をリストアップするための思考整理フレームワークです。
仕事を行う上で検討がモレているという状況は好ましくありませんよね。
上司から指摘を受けると改めて考えることになりますが、そうするといつまでたっても仕事が終わりません。
また、要素をリストアップしてみても一部が重複していると、粒度をあわせた検討できていないので、それも好ましくありません。
それらを防ぐために考えられたのが「MECE」(ミーシー)です。
もともとはマーケティングや戦略において使われる用語ですが、すべてのビジネスマンに役立つ思考整理法だと考えています。
MECEをどうやって使うの?
本題に入ります。
これからMECEを習得し、使いこなせるようにやり方をお伝えします。
そこにはプログラミング的な思考が役立ちます。
プログラミング的思考「if-else文で考える」
プログラミングでは処理の条件を分岐させるときにif-else文を使います。
この条件というものをリストアップしたい要素のカテゴリーだと考えるとわかりやすいです。
ダイエット方法を例にして考えてみましょう。
if (ダイエット方法 == 〇〇) {
・要素①
・要素②
} else if(ダイエット方法 == △△) {
・要素③
・要素④
} else {
・要素⑤
}
これを日本語で書くとこんな感じです。
もしダイエット方法が〇〇の場合、要素①②がある
もしダイエット方法が〇〇以外で、△△の場合、要素③④がある
もしダイエット方法が上記以外の場合、要素⑤がある
といった感じです。最初のif文ではぱっと思いつくカテゴリーを書けばOKです。
そのカテゴリーに属する要素を書き出しせたと思ったら、次のカテゴリーを作ってみます。このときは最初に出したカテゴリー以外に、どんなものがあるか?という視点で出してみるのが良いでしょう。
2つ目のカテゴリーにも要素を書き出せたら、次のカテゴリーを考える。といった具合でどんどんカテゴリーと要素を書き出していきます。
そして他のカテゴリーが思いつかなくなったら、「もし書き出したカテゴリーのすべてに当てはまらないものがあるとしたら?」という「その他」を表すカテゴリーを作り、要素がないかを考えてみます。
このように、最後に必ず「もし条件すべてに当てはまらないとしたら?」というその他カテゴリーを持つことによって検討の漏れが発生することがなくなります。
モレなく:最後のカテゴリーは必ずその他のものとしたます。これがあることによって、要素の洗い出しに不足がなくなります。
ダブりなく:それぞれ条件は上から順番に該当する要素を書き出します。下位にあるカテゴリーというのは、上位のカテゴリーに当てはまらない場合に要素を書くことができるので、重複することがありません。
実際の例
最初のカテゴリーを作成する
if (ダイエット方法 == 食事管理) {
・糖質制限
・脂質制限
・レコーディングダイエット
}
もしダイエット方法が食事管理だとしたら?
・糖質制限
・脂質制限
・レコーディングダイエット
というものが思いつきました。他に思いつかなくなったら、次のカテゴリーを考えます。その場合は「ダイエット方法の中で、食事管理以外のものはなにか?」を考えます。すると「運動」というカテゴリーが思いつきました。
if (ダイエット方法 == 食事管理) {
・糖質制限
・脂質制限
・レコーディングダイエット
}
else if (ダイエット方法 == 運動) {
・水泳
・筋トレ
・ランニング
・...
}
運動カテゴリーに当てはまるものを書き出してみました。次に他にないかを考えると、「治療」というものが思いつきました。
if (ダイエット方法 == 食事管理) {
・糖質制限
・脂質制限
・レコーディングダイエット
} else if (ダイエット方法 == 運動) {
・水泳
・筋トレ
・ランニング
・...
} else if (ダイエット方法 == 治療) {
・脂肪吸引
・胃の切除
}
治療カテゴリーに当てはまる要素を書き出しが終わると、次にどんな条件があるかを考えてみます。
そして何も思いつかないときは最後のカテゴリーとして「else(その他)」を書いてみます。
if (ダイエット方法 == 食事管理) {
・糖質制限
・脂質制限
・レコーディングダイエット
} else if (ダイエット方法 == 運動) {
・水泳
・筋トレ
・ランニング
・...
} else if (ダイエット方法 == 治療) {
・脂肪吸引
・胃の切除
} else {
・YouTubeでダイエットに成功した人の動画を見てモチベを高める
・太っていることが良いとされる国へ行く
}
else(その他)もある程度の記載ができたら、次のフェーズに行きます
カテゴリーを見直す
カテゴリーと要素を書き出すことができたら、次はもっとよいカテゴリーがないか見直してみます。下記の点で考えてみると良いでしょう。
・それぞれのカテゴリーの粒度があっているのか?
・要素を抜き出して新しいカテゴリーを作れないか?
すると運動カテゴリーという条件の中には「有酸素」「無酸素」という新たな分類ができることが見えてきました。
if (ダイエット方法 == 食事管理) {
・糖質制限
・脂質制限
・レコーディングダイエット
} else if (ダイエット方法 == 運動) {
if (有酸素運動) {
・水泳
・ランニング
} else if (無酸素運動) {
・筋トレ
}
} else if (ダイエット方法 == 治療) {
・脂肪吸引
・胃の切除
} else {
・YouTubeでダイエットに成功した人の動画を見てモチベを高める
・太っていることが良いとされる国へ行く
}
また、else(その他)の中から新しくカテゴリーを抽出できることも見つかりました。
・YouTubeでダイエットに成功した人の動画を見てモチベを高める
→「メンタル」カテゴリーに属しそう
なので要素だったものを「メンタル」という条件に抽出して、要素を追加してみました。
if (ダイエット方法 == 食事管理) {
・糖質制限
・脂質制限
・レコーディングダイエット
} else if (ダイエット方法 == 運動) {
if (有酸素運動) {
・水泳
・ランニング
} else if (無酸素運動) {
・筋トレ
}
} else if (ダイエット方法 == 治療) {
・脂肪吸引
・胃の切除
} else if (ダイエット方法 == メンタル) {
・YouTubeでダイエットに成功した人の動画を見てモチベを高める
・読書をしてダイエットのマインドセットを整える
} else {
・太っていることが良いとされる国へ行く
}
はい、これでリストアップができました。このようにif-elseの考え方を使うとダブることなく要素を書き出す事ができます。また最後にelseをつくることで、これまでに書き出せていない条件をすべて含むことができるのでモレることもないでしょう。
MECEをするうでの便利なツール
テキストエディタで行う方法
僕はテキストだけで十分に活用できます。最初にカテゴリーを書き、次の行は1文字あけて要素を書いていきます。要素を追加するときは新しい行の先頭から書けば良いです。これだけでも十分に構造化することができるのでMECEを使いこなすことができます。
・カテゴリー①
・要素①
・要素②
・要素③
・カテゴリー②
・要素①
・要素②
・要素③
MacやWindowsでのおすすめツール
MacであればMindNode、WindowsならXMindというマインドマップを作成するツールを使用すると非常に簡単にカテゴリーと要素の追加ができるのでおすすめです。
まとめ
仕事は「検討」と「選択」で構成されています。「検討」が不十分だと最適な「選択」をすることができません。十分な検討をするためには「MECE」がおすすめです。
MECEを考える上では、プログラミング的思考を使うと良いでしょう。はじめに1つのカテゴリーを考えて、当てはまる要素を書き出してみる。次はさっきのカテゴリー以外にどんなものがあるかを考えて、要素を書き出してみる。という繰り返しを思いつかなくなるまで実施します。
するとモレなくダブりなく要素を検討することができるので、仕事での検討不足を防ぐことができます。仕事を爆速に進めることができます!
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