「書きたいことがあるけれど、なかなか筆が進まない」
「頑張っても書いても文字数が全然足りない」
「そもそもどうやって文章を書けば良いかわからない」
ブログや本を「書いてみたい」という方は多くいらっしゃると思います。僕もそのうちの一人です。
自分が伝えたいことを文章にしてみるけれど「全然埋まらない」とか「何を書けばよいかわからない」と感じることが多くありました。
しかし、ドイツの社会学者が発明した「Zettelkasten」というメモ術を使ってみると、何を書けばよいか分からなくて悩む時間が大幅に短くなりました!
なので今回は、僕が素晴らしいと伝えたい「Zettelkasten」を使った文章の書き方をご紹介したいと思います!
文章は素材が9割
文章を書くときにゼロから書こうとしていませんか?
「自分の意見を主張するのだからゼロから書くのは当たり前だろう」と思うかもしれませんが、それは誤りです。
執筆するときは必ず文章のタネとなる「素材」が必要なのです。
素材とはあなたが学んだことや見聞きしたことを指します。素材を組み合わせながら、あなたの意見を主張することで、読者も読みたくなるような文章に仕上げることができます。
著名なライターである田中 泰延さんによると、
ライターの仕事の9割は調べることにあるそうです。「書く」ためにはたくさんの事実に触れることが重要であり、執筆時間のほとんどを一次資料を読み漁ることに使うらしいです。そして最後の1割で「著者はこう思う」と主張を書けば良いとのこと1。
また、スピードライティングメソッドを提唱されている佐々木 瑛太さんも
文章は取材したことをつなぎ合わせて書く行為であると述べられています。新聞は毎日「50万字」も書かれているのですが、この圧倒的な文字数は取材によって集められた「事実」から生み出されるということです。2
このように文章を書くことを仕事としている方々も素材を集めることに大半の時間を使っていることがわかります。
なので文章を書くならまずは素材を集めることから始めるべきなのです。
Zettelkastenはあなただけの素材ノートになる
ここから本題のZettelkastenの紹介をします。
Zettelkastenとは?
「Zettelkasten(ツェッテルカステン)」とはアウトプットの達人であったドイツの社会学者:ニクラス・ルーマンが使っていたメモ術のことです。このメモ術は複数の種類のノートから構成されるのですが、もっとも重要なのは次の2つです。
- Permanent Note:永続化ノート
- Literature Note:文献ノート
Zettelkastenが最高である理由は、「1つのノートは1つの内容のみで記載される」という絶対的なルールがあるからです。
あなたが感じたことや思いついたアイデアは必ずトピックごとに分けられて、1枚のノートとしてまとめます。
このノートはあなたが知的活動をする上で永続的に使用することができるため、Permanent Note(永続化ノート)と呼ばれています。
Literature Note(文献ノート)は本や見聞きした事実のみを書いていくノートです。
こちらは学んだ知識をいつでも使えるようにするために、1冊あたり1ノートとしてまとめていきます。
Zettelkastenは自分の言葉で事実や意見をまとめたもの
あなたが伝えたい意見を持つというのはこれまでに学んできた知識や、見て聞いた事実をものから発想を得て作られるものです。
考えた内容はすべてPermanent Noteに記述していきますが、その際は結論にたどり着いた思考の過程をLiterature Noteを引用しながら書いていきます。
つまり、Zettelkastenにはあなたの伝えたい意見・主張であり、その意見を裏付けるための根拠も記録されていくということです。
順を追って考え、順を追って書き記していくことが自分自身の理解への道のりそのものであり、結果として人の気持を動かす文章となる。「思考の過程に相手が共感してくれるかどうか」が、長い文章を書く意味である。
田中 泰延, 読みたいことを、書けばいい。 人生が変わるシンプルな文章術.
とあるように、人の心を動かすためには思考の過程が必要になります。そして執筆とは素材を繋げて新しい文章を生み出すことでした。
Zettelkastenはそれぞれのノートがあなたのオリジナルの意見であり、結論までの過程を記したものになるのです。
Zettelkastenを活用して文章を構築する
では、どうやってZettelkastenと執筆活動をつなげるかを説明します。
文章を書き始めるときに最初にやることは「構成を考える」になると思います。
ブログであれば見出しを決めることです。
そして構成を決めるためには、あなたが伝えたい意見となるZettelkastenのノートを探す必要があります。
基本的にはPermanent Noteから見つけ出すことになるでしょう。ノートのタイトルを箇条書きで書き出してみて、
読者が抱える「現在の課題」と「理想のゴール」との間にあるギャップを埋めるために、どんな順番で説明すればよいかを考えましょう。これが構成を考えるということです。
構成が決まったら、次はそれぞれの見出しで主張したい意見を支えるためのLiterature Note(文献ノート)を探しましょう。あなたがどのように考えて結論を導き出したのかを表現することによって、他の人が読んでも理解して納得できる文章を書けると思います。
それぞれの見出しに素材を箇条書しておくことで、執筆をしようと思ったときに、
何を書けばよいかがすぐにわかるので、筆が進まずに苦しむという状況が少なくなるはずです。
私の感覚として、3つほどの素材があれば500文字~800文字くらいは書けるような気がします。
まとめ:Zettelkastenは生産活動を加速する
文章執筆において「Zettelkasten」はまさに救世主となります。これまでの章でご紹介したように、Zettelkastenを活用することで、あなたの頭の中にあった「言いたいこと」を膨大な素材として、文章をどんどん形にすることができるでしょう。
そして、これは決して難しいことではありません。まずは小さく、本を読んだら自分の言葉でまとめることから始めてみてください。それが、あなたのアイデアを支える強力な素材となり、やがて立派な文章へと成長することでしょう。
最後に、Zettelkastenの中にはあなた自身の成長の軌跡が詰まっています。これはあなたの独自の知識の蓄積であり、あなたの夢をかなえる一助となることを心より願っています。
参考文献
- https://amzn.to/4bggXPo, 読みたいことを、書けばいい。人生が変わるシンプルな文章術, 田中 泰延, 2019/6/13. ↩︎
- https://amzn.to/4b83WHT, 20,000字の本が1ヶ月で出せる:AI・ChatGPTを駆使して文章を執筆する:スピードライティングメソッド【副業】【お金】【書く】【web】 書く副業 Kindle版, 佐々木 瑛太, 2023/8/19. ↩︎
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