はじめに
ブログを書いても全然読まれない。面白い文章が書けている気がしない。
私は書くことが好きなんです。でも、せっかくなら読んで面白い文章にしたい。そう思って手に取ったのが本書でした。
正直に言うと、この本で悩みの答えが完全に得られたわけではありません。
でも、大きな収穫がありました。
「フック」という言葉。これまで「読みたくなる文章?」程度にしか理解していなかったのですが、本書では具体的に「エピソード+自分の考え」という形で示されていました。フックとは、ちょっと面白い文章や続きが気になるようなテクニックを使うこと。解像度が上がった瞬間でした。
今回は、この本から心に残った3つのポイントを引用して、私なりの実践と組み合わせて紹介します。
フックってなに?「いい文章には読者を惹きつけるフックがある」
フックとは、文章を読みたくなる工夫のことです。読み手が読み飛ばせないようにする仕掛けですね。
「それくらいは知ってるよ。読者が読みたくなるようにして、離脱させないようにすることでしょ」
「どうやってフックの効いた文章を書くのかを知りたいんだ!」
1つの答えがエピソードトークです。自分の考えを述べるときに主張だけを書いていては流されて終わります。読み手が気になるようにするには、ちょっとしたエピソードを書いてみると良いとのこと。
「エピソードか...。あればいいんだけどなぁ」
おっしゃるとおり、誰しもが面白いエピソードを持っているとは限りません。
そんなときは、偉人のエピソードを使えばいいんです。
「偉人 + 〇〇 + エピソード」と検索すれば、たくさん出てきます。
ここでは、スティーブ・ジョブズのスタンフォード大学でのスピーチを紹介します。
『今日は3つの話をします』と前置きした後、ジョブズはいきなり『私が生まれる前、生みの母は未婚の大学院生でした』と語り始めます。聴衆はこの一文で一気に引き込まれました。自分が養子に出されたという意外な事実から話を始め、それが人生の転機とどのように繋がるかを語る。これこそがエピソードの力です。
いかがでしょうか?
エピソードが入ると興味が出てきますよね。こうしてフックを作っていくと良いと考えています。
エピソードを書くだけでは記録文の域を出ないけれど、そのエピソードをフックとして自分の考えを引っかければ、読者の共感や納得を得られる文章になる。(引用:書ける人だけが手にするもの , 位置:557)
今すぐできる、本を読む姿勢 「引用したいことを3つ見つける」
なぜこの方法を紹介するのか。
それは、本を読みっぱなしにしてしまい、アウトプットに繋げられていない実感があったからです。本を読んで知識を蓄えても行動が変わらないと意味がありません。自分が課題に感じていることだったからこそ、この内容を共有したいと思ったのです。
そこでおすすめしたいのは、「一冊につき三箇所は、引用できる文章を見つけるつもりで読む」という読書法です。好きな作家の作品を読んだり、興味のあるテーマの本を読んだりする普段の読書の中で、少なくとも三箇所は人に語ることができるような何かを探すことを意識してみてください。(引用:書ける人だけが手にするもの, 位置:1379)
「アウトプット前提で読む」が読書を変える
この方法の本質は、「アウトプットを意識してインプットする」ということです。
普段の読書では、読書感想文を書くなどの場合を除けば、必ずしもアウトプットの場が用意されているわけではありません。だからこそ、最初から「引用できる箇所を3つ見つける」という明確な目的を持って読むことで、受け身だった読書が能動的な学びに変わります。
私はこの考え方を知ってはっとしました。
そう、読書への意識が少し変わったんです。
本を読むときにやっていること自体は同じで、気になる箇所にKindleでハイライトをつけているだけですが、 読みながら「この文章、他の人に伝えてみたい」「これは後でブログに使えるかも」と考えるようになりました。
この小さな意識の変化が、 読書を「ただ読む」から「後で活用するために読む」に変えてくれました。
私の実践例:Zettelkastenと組み合わせる
私はObsidianというツールでZettelkasten(ツェッテルカステン)というメモ術を実践しています。簡単に言えば、読んだ本の内容を「文献ノート」として記録し、それをもとに後からブログなどのアウトプットに活用する仕組みです。
Kindleで読書しながらハイライトとメモをつけておけば、読了後に一括でObsidianに転記できます。 (実は、この作業を効率化するためにChrome拡張機能まで自作してしまいました)
この仕組みを作ってから、読書体験が「読んで終わり」ではなく「読んでからが始まり」に変わりました。引用したい箇所を3つ見つけるという意識は、まさに未来の自分(アウトプットする自分)への投資なんです。


書くことで考える
文章を書くときというのは、必ずしも最初からはっきりとした完成図が見えているわけではありません。ざっくりとした構想(文章の設計図)に沿って書き進め、調整をくり返しながら練り上げていくことのほうが多いのです。(引用:書ける人だけが手にするもの, 位置:1234)
私は恥ずかしながら、文章を書くのは「何を言いたいのかすべて決めてから書き始めるもの」だと思っていました。
だから、ブログを書こうと思うたびに、ObsidianのCanvasを開いて構成を練り始めます。
「読者の課題は何か」 「解決策は何か」 「どういう順番で伝えるか」...
気づけば2時間経っていて、1文字も書いていない。そんなことが何度もありました。完璧な設計図を作らないと書き始めてはいけない。そう思い込んでいたんです。
でも、この一文に出会って考え方が変わりました。
「最初からはっきりとした完成図が見えているわけではありません。」
書きながら考えてもいいんだ。
今では、まず引用したい箇所を3つ見つけたら、1つ目について書き始めます。書いているうちに、「あ、この話は前に読んだ読書術とつながるな」と気づいたり、「ここはもっと具体例があったほうがいいな」と思ったりします。
書くことが、考えることそのものなんです。
今回のブログでも完成図を作る前に書き始めてみました。フックになるエピソードを探したり、アウトプットの意識改革に繋がった言葉を説明してみたり、とにかく書くことに集中しました。
完璧な設計図がなくても、書き始めれば道は見えてくる。そう実感しています。
さいごに
私にとって文章を書くというのは、創造の一つの手段なのです。自分に向いているものづくりの一つとして文章があると信じています。
今回の本は、そんな文章に対して感じていた固定観念を解きほぐしてくれるものでした。
もし、あなたにとっても文章が大切であれば、ぜひ読んでみてください。

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